"Alexander McQueen"
Late 90's-early 00's structured two-button tailored blazer
英国の伝統的なテーラリングを基盤に、鋭さと気品を兼ね備えたスタイルを築き上げた Alexander McQueen より、構築美が際立つ逸品をご紹介致します。
クラシックなテーラードジャケットの形式を踏襲しながら、明確なショルダーラインと深みのある色彩によって、ブランドらしい緊張感を静かに表現しているこちらの逸品。
表地には繊細な縦畝が浮かぶ端正なスーツ地が用いられ、光の角度によって黒に近い濃紺やわずかに紫を帯びたような奥行きが生まれる為、単色でありながら豊かな表情をお楽しみいただけます。フロントは普遍性の高い2ボタン仕様で、胸元には箱ポケット、腰にはフラップポケットを配しており、端正な佇まいの中へ実用性を美しく落とし込んでいます。
肩線を明確に見せる構築的なショルダーと、やや長さを持たせた着丈が縦のラインを強調し、背面には立体的な切り替えとサイドベンツを設けることで、直線的な美しさを保ちながら動きやすさも備えています。袖口には4つのボタンが並び、濃色の滑らかな裏地を合わせた仕立ても含め、外観から内側までクラシックなテーラリングの品格を感じさせますね。
内ポケット付近には、濃色の織り地に明色のセリフ体で Alexander McQueen と記された旧仕様とみられるネームタグが残されており、その書体や細長いタグ形状が1990年代後半から2000年代初頭の参考個体と近いことから、同時期の制作と推定されます。ブランドの初期的な空気を伝えるディテールとしても価値があり、年代を重ねた個体ならではの魅力を感じていただけます。
華美な装飾に頼らず、シルエットと生地の表情だけで個性を成立させている点が本品ならではの魅力で、端正なドレススタイルを好む方はもちろん、日常の装いへ静かなモード感を取り入れたい方にもおすすめです。シャツとスラックスを合わせれば凛とした佇まいにまとまり、薄手のニットや色落ちしたデニムと組み合わせることで、テーラリングの緊張感を程良く和らげたスタイルにも落とし込めます。
Alexander McQueen の美意識を、流行に左右されないテーラードという形で長くお楽しみいただける逸品です。是非この機会に。