“GIORGIO ARMANI” 90’s-00’s Suede-effect multi-pocket tailored field jacket
1975年の創業以来、伝統的なテーラリングに柔らかな構築美を取り入れ、身体の自然な動きに寄り添うエレガンスを追求してきたGIORGIO ARMANIより、クラシカルな仕立てと実用的なディテールが融合した逸品をご紹介致します。
深みのあるカーキブラウンを基調に、スエードを思わせる繊細な起毛調の質感が美しい陰影を生み出しており、端正なテーラードジャケットの佇まいに、フィールドウェアを彷彿とさせる立体的なポケットデザインを取り入れることで、洗練された品格と程よい無骨さを兼ね備えているこちらの逸品。
まず目を惹くのは、フロント下部に左右対称に配された大型のフラップポケットで、上部が山なりに切り替えられた独特の構造から、裾にかけて丸みを帯びながら広がる曲線的なパターンが特徴的となっており、実用的な収納部分を装飾的なデザインへと昇華させている点に、こちらの逸品ならではの魅力を感じていただけますね。
また、胸元にはシンプルなフラップポケットを設けることで、下部のボリュームあるポケットとの対比が生まれ、視線が自然と上下に分散する為、特徴的なディテールを備えながらも全体として均整の取れた美しいバランスに仕上がっています。
襟元には程よい幅を持たせたノッチドラペルを採用しており、首元から胸元へ流れる端正なラインがクラシカルな印象を引き立てる一方、フロントを構成する3つのボタンと、肩から身頃へと自然に繋がるシルエットによって、GIORGIO ARMANIが長年大切にしてきた、力みを感じさせないテーラリングの美学が表現されていますね。
そして、両脇付近にはボタン付きのディテールが配されており、フィールドジャケットに見られる機能的な意匠を思わせるとともに、袖から身頃へと続くシンプルな構成の中に、さりげないデザインの変化をもたらしています。
素材には特殊な表面加工を施したポリエステルを使用しており、スエード特有のマットな質感や毛並みのような濃淡を表現することで、光の当たり方や生地の動きに応じて豊かな表情が現れる仕上がりとなっています。内側にはアセテートとレーヨンを混紡した滑らかな裏地を備えている為、シャツやニットの上からも袖を通しやすく、秋冬の装いから春先の軽やかなレイヤードまで、幅広い着こなしに取り入れていただけます。
こちらは1990年代後半から2000年代にかけてのアーカイブと推定され、イタリア製を示す製造管理タグに加え、日本代理店表記に確認できる千代田区三番町の旧所在地が、2007年の本社移転以前の仕様と整合している点も、その時代背景を読み解く上で重要な要素となっています。
特に、クラシカルなテーラードジャケットを愛用される方でありながら、日常の装いに少し異なる表情を取り入れたい方や、素材の質感と独創的なパターンメイキングによって個性を表現したい方へおすすめで、ワークウェア由来のデザインを上品な日常着として楽しめる点に、この逸品ならではの価値が宿っていますね。
スタイリングとしては、ドレスシャツに落ち感のあるワイドスラックスを合わせることで、アルマーニらしいリラックスしたエレガンスを表現していただけますし、シンプルなカットソーとロングスカートを組み合わせれば、ジャケットの構築的なデザインを活かしたジェンダーレスでモードな装いもお楽しみいただけます。
伝統的な仕立てを基盤としながら、素材使いとディテールによって新たな魅力を生み出した、GIORGIO ARMANIのデザイン哲学を日常の中で感じていただける逸品となっております。
是非この機会に。