“miu miu” 00’s-10’s Wool angora leather buckle coat
1993年にミウッチャ・プラダによって設立され、伝統的なエレガンスに自由な感性と実験的なデザインを取り入れることで、独自のフェミニニティを表現し続けてきたmiu miuより、上質な素材使いと重厚感のある装飾が調和した、クラシカルでありながら個性際立つ逸品をご紹介致します。
深みのある色味のボディに、バージンウールとアンゴラを混紡した上質な生地を用い、フロントに配された二つのレザーバックルと立体的なメタルパーツによって、伝統的なコートの佇まいにモードな解釈を加えたこちらの逸品。
まず目を惹くのは、胸元に配された二つのバックルディテールで、艶を抑えたブラックレザーのベルトに、重厚感のあるメタルパーツを組み合わせることで、装飾としての存在感と実用的な構造を両立させており、クラシカルなアウターに、どこかミリタリーウェアを彷彿とさせる力強さを添えています。
特に、ベルトの両端には丸みを帯びた金属製の鋲が配され、中央には複雑な構造を持つ留め具が設けられている為、単なるベルトデザインとは一線を画す立体感が生まれており、細部まで丁寧に設計された装飾が、miu miuならではの独創的な美意識を感じさせますね。
また、首元には大きく折り返されたワイドカラーを採用しており、柔らかな曲線と立体的な襟の構造によって顔周りに自然なボリュームを生み出すとともに、襟先には金属製のアイレットが配されている為、装飾的なバックルとの統一感が感じられる仕上がりとなっています。
そして、身体のラインに沿いながら裾へと緩やかに広がるシルエットは、肩周りに程良い構築性を持たせつつ、ウエスト下部に切り替えを設けることで、クラシカルなコートらしい端正さと柔らかな女性らしさを美しく両立させています。
特に背面は、上半身をすっきりと見せる縦方向の切り替えと、腰付近を横断するシームが組み合わされており、そこから裾へと自然に広がる立体的なフォルムによって、後ろ姿にまで洗練された表情を与えている点も魅力的ですね。
フロント下部には大きめのパッチポケットが左右対称に配されており、柔らかな丸みを持つポケット口が全体の重厚感を程良く和らげることで、直線的なバックルや金属装飾との美しい対比を生み出しています。
素材にはバージンウール80%、アンゴラ20%の混紡生地が用いられており、ウール特有のしっかりとした風合いに、アンゴラならではの繊細な起毛感が加わることで、温かみのある柔らかな表情と、コートとしての立体的なフォルムを兼ね備えた仕上がりとなっています。
2008年から2010年頃、特に2009年の製造が有力と考えられるこちらの逸品は、当時のmiu miu製品にも見られる管理表記に加え、同時期のコートと素材構成や装飾的な仕様が一致しており、ミウッチャ・プラダが展開してきたクラシックと実験性を融合させるデザイン思想を色濃く反映しています。
伝統的なテーラリングを基調としながら、金属装飾やレザーの組み合わせによって独自の個性を生み出している点は、こちらの逸品ならではの大きな付加価値と言えますね。
クラシカルな装いに程良いエッジを加えたい方や、素材とディテールの双方にこだわりを持つ方へ特におすすめで、装飾的でありながらも落ち着いた色彩に仕上げられている為、日常のスタイリングにも自然に取り入れていただけます。
スタイリングとしては、ウールスラックスにシャツを合わせた端正な装いや、プリーツスカートにロングブーツを組み合わせたクラシカルなスタイルなどがおすすめで、フロントのバックルが程良いアクセントとなり、miu miuらしい知的なエレガンスと遊び心を感じさせる着こなしをお楽しみいただけますね。
是非この機会に。