"HERMÈS"
90's-00's Convertible canvas and leather Herbag
1837年の創業以来、卓越した職人技と実用に根差した美しさを継承してきた HERMÈS より、構造美が際立つ逸品をご紹介致します。
レザー製のトップパーツと織物製のボディを分離でき、装いに合わせて組み替えるという Herbag 独自の発想が、端正な佇まいの中に機能性をもたらしているこちらの逸品。

生成りからライトベージュの穏やかな色調を基調とした目の詰まったキャンバス調の織地に、赤みを含む深いブラウンのレザーを組み合わせており、細かなブラウンの織りが奥行きを添えるボディと、使い込まれることで艶を増したレザーとの対比が、クラシックでありながら気負いのない品格を演出しています。
横長に近い台形のフォルムは底部にしっかりとマチを備え、柔軟な織物製ボディをレザーのトップパーツが引き締める構造となっている為、荷物を収めた際にも端正な輪郭が保たれ、トップハンドルによる手持ちに加えて、ショルダーストラップを用いた肩掛けにも対応する実用的な設計が魅力ですね。

フロントには HERMÈS PARIS の刻印が入るゴールドカラーのセリエ金具を配し、ベルトを通して留める簡潔な開閉構造がブランドらしい機能美を表現するとともに、縦に垂れるクロシェットが端正な正面に柔らかな動きを加えています。また、トップパーツとボディを取り外して組み立てる手順を記した旧型 Herbag 用の説明書が付属しており、このモデルが持つ独自の設計思想まで感じていただけます。

Herbag は1998年に登場したモデルで、本品は交換式の構造に加え、後年の Herbag Zip に見られる背面ジップポケットを持たない旧型仕様と一致することから、1990年代後半から2000年代頃の個体として捉えられます。レザー部分に見られる擦れや色の深まりも、長い時間を経たヴィンテージならではの表情となり、現行品とは異なる落ち着いた風格を生み出していますね。
ブランドの象徴性を前面に押し出すのではなく、素材と構造の美しさで HERMÈS を楽しみたい方へ特におすすめで、テーラードジャケットやワイドスラックスと合わせれば端正な装いへ自然に馴染み、レザーブルゾンやデニムなどのカジュアルなスタイルには品のある緊張感を添えてくれます。手持ちと肩掛けを使い分けられる為、日常から移動の多い場面まで幅広く取り入れられる、実用性と希少性を兼ね備えた逸品と言えますね。

是非この機会に。