“DOLCE&GABBANA” Late 2010’s-early 2020’s Baroque jacquard belted robe coat
1985年の創業以来、イタリアのテーラリングを礎に、シチリアの文化や宗教装飾、バロックの豊かな意匠を大胆なファッションへ昇華してきたDOLCE&GABBANAより、重厚なジャカードとローブの優雅なシルエットを融合させた華やかな逸品をご紹介致します。
ブラックを基調とした生地一面に植物やスクロールを思わせるバロック調の文様を浮かび上がらせ、ベルベットを思わせる深い毛足と光沢の濃淡によって、見る角度ごとに柄の表情が変化するこちらの逸品。

表地にはポリエステル、ヴィスコース、コットン、シルクを複雑に組み合わせたジャカード生地が用いられており、柄をプリントで描くのではなく生地そのものの質感として表現することで、ブラック一色の中にも豊かな奥行きを生み出しています。

そして大きく弧を描くショールカラーは、身頃の装飾性を受け止めるように落ち着いた光沢を備えており、肩から胸元へ滑らかに続くラインがロング丈のシルエットをより優雅に見せていますね。袖口も同様の生地で切り替えられているため、軽く折り返した際にも表情が生まれ、細部までローブとしての完成度が高められています。
フロントにはボタンを並べず、共布のベルトによって身体を包み込む設計となっているため、ゆったりと羽織れば柄の迫力をそのまま楽しめる一方、ウエストを絞ることで裾まで続く長いラインに抑揚が加わり、クラシカルなガウンを思わせるエレガントな佇まいへ変化します。

さらに内側にはシルク100パーセントのライニングを贅沢に用い、中綿を挟むことでジャカードの立体感とコートとしての厚みを両立しており、表面的な装飾性だけではなく、着用した際の滑らかさや重厚感まで丁寧に作り込まれている点に大きな付加価値がありますね。
タグや製品コード体系、多言語による品質表示、同系統のジャカードローブコートとの比較から、2018年頃から2022年頃を中心とした個体として捉えるのが自然で、Domenico DolceとStefano Gabbanaが長く追求してきた装飾性とイタリアンテーラリングの双方を強く感じられるデザインです。

日常的なロングコートでは物足りず、装いそのものへ明確な存在感を求める方には特におすすめで、華やかな柄を持ちながら色彩をブラックに抑えているため、意外なほど取り入れやすく、ドレスウェアとモードの中間として楽しんでいただけますね。
スタイリングとしては、端正なシャツや落ち感のあるスラックスと合わせてコートを主役にするほか、ワイドパンツやロングドレス、レザーシューズなどと組み合わせることで、装飾性を活かしながらジェンダーレスで品のあるMOODらしいスタイルへ仕上げていただけます。
是非この機会に。